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犬の歯磨きと歯石取り体験談|嫌がる愛犬を慣らした方法

雑記

恥ずかしい話ですが、私は愛犬チョコ(トイプードル・6歳)が2歳になるまで、一度も歯磨きをしたことがありませんでした。「犬の口は臭いもの」だと思い込んでいたのです。考えが変わったのは、動物病院の待合室で歯石のポスターを見たとき。歯石を放っておくと歯周病になり、そこから全身の病気につながると知りました。そこからチョコは全身麻酔で歯石取りをして、いまは自宅で2日に1回の歯磨きを続けています。この記事では、私が実際にやってみた歯石取りの流れと費用、そして嫌がるチョコをどう歯磨き好きにしたかを、写真と動画つきでまとめます。

犬の歯石・歯周病を放置するとどうなるのか

私がポスターを見てまず驚いたのは、犬の歯周病がとても身近な病気だということでした。3歳以上の犬の約8割が歯周病を抱えているというデータもあるそうです。

歯石そのものは石のようなかたまりですが、怖いのはその先です。歯石が歯茎周囲にたまると、歯周病となり、歯周病菌が血流に乗って全身に回ると、心臓(慢性心不全)や腎臓(慢性腎臓病)の一因になり得ると言われています。さらに、歯の根元に炎症が広がると顎の骨が溶けて、ちょっとしたことで顎を骨折してしまうケースもあるとのこと。「口の中だけの問題」ではないと知って、私はチョコの口腔内ケアを開始しました。

口臭・歯ぐきの赤み・茶色い歯石。このあたりが見えてきたら、一度動物病院で診てもらうのがいいと思います。

動物病院での歯石取り体験談|全身麻酔と費用のリアル

上の写真が、チョコの歯石取りのビフォーアフターです。左の歯石がびっしりついた状態(左2つ)から、右2つのようにすっきりするまで、動物病院で全身麻酔をかけて処置してもらいました。

なぜ全身麻酔なのか|無麻酔歯石除去のリスク

私も最初は「麻酔をかけてまで?」とためらいました。無麻酔で歯石を取ってくれるサービスもあるようでした。

ただ調べてみると、多くの獣医師は無麻酔の歯石除去をすすめていませんでした。理由は大きく二つです。一つは、歯周病の本当の原因になる歯周ポケット(歯ぐきの中)の歯垢までは、無麻酔だと十分に取りきれないと言われていること。もう一つは、暴れたり痛みや恐怖を感じたりして、その後ますます口を触らせてくれなくなるリスクがあることです。

一方で全身麻酔にもリスクはあります。健康な若い犬でも死亡率は0.05〜0.1%前後と報告されていて、シニアや心臓・腎臓に持病がある子ではこれが上がるそうです。だからこそ、麻酔前の血液検査などで体の状態をしっかり確認してもらうことが大事だと感じました。チョコも事前検査を受けてから処置に進みました。

当日の流れと費用

当日は、術前検査 → 全身麻酔 → スケーラー(専用器具)で歯石除去 → 歯科レントゲンやプローブで歯周ポケットの深さをチェック → 洗浄、という流れでした。肉眼では見えない歯の根や顎の骨の状態まで確認してもらえるのは、麻酔下ならではだと思います。

費用は病院や犬のサイズで幅があります。一般的な相場は小型犬で15,000〜30,000円、中・大型犬で20,000〜50,000円ほど。全体の平均は3万円台というデータもあります。もし歯周病が進んでいて抜歯が必要になると、1本あたり3,000〜10,000円ほど追加でかかることもあるそうです。チョコは小型犬なので、術前検査を含めて相場の範囲内に収まりました。

決して安くはありませんが、心臓や腎臓のことまで考えると「先に手を打ててよかった」というのが私の実感です。

自宅の歯磨きはこうして続けている|チョコの場合

歯石取りで一度リセットしても、何もしなければまた歯石はついてきます。そこで歯石取りのあと、獣医さんに勧められて始めたのが自宅での歯磨きです。動画はうちのチョコの歯磨きの様子。最初はあんなに嫌がっていたのに、と我ながら少し感動します。

人間用のワンタフトブラシを使っている理由

獣医さんに勧められて使っているのは、犬用の歯ブラシではなく人間用の「ワンタフトブラシ」(毛束が小さくまとまった、先がとがったタイプのブラシ)です。

意外に思われるかもしれませんが、犬用と人間用で歯ブラシの材質に大きな違いはなく、サイズや形状が違うだけだそうです。トイプードルのような小型犬は口も歯も小さいので、ヘッドの小さいワンタフトブラシのほうが奥歯まで届きやすいと感じています。獣医歯科の専門家でも人用のブラシを例に出すことがあるそうで、勧められたときも納得できました。

選ぶときは毛が「やわらかめ」のものを。犬の歯ぐきは人間の赤ちゃん並みにデリケートなので、硬いブラシは避けたほうがよさそうです。

私が使っているのも、毛がやわらかめのワンタフトブラシです。犬用として売られていなくても、こうした人間用のやわらかめタイプで十分でした。

嫌がるチョコを慣らした手順

最初、チョコは口を触られるのも嫌がりました。そこで一気にやろうとせず、段階を踏みました。私がやったのはだいたいこんな順番です。

まずは口のまわりを触ってご褒美。次に唇をめくって歯や歯ぐきにそっと触れる。慣れてきたら歯みがきシートで指でこする(指の感触のほうが犬は抵抗が少ないそうです)。そのあと歯ブラシを見せてジェルを舐めさせ、「怖くないもの」と教える。最後に実際に歯ブラシを歯に45度の角度であてて、小刻みに1本ずつ磨く。

ポイントは、できたらすぐご褒美を徹底すること。そして今でも、歯磨きが終わったらおやつをあげる「ご褒美ルール」は欠かしません。これがあるから、今では歯ブラシを見せると自分から寄ってくるようになりました。

頻度は「2日に1回」にしている理由

人間は毎日歯を磨きますが、チョコは2日に1回にしています。これには理由があって、犬の口の中は人間と性質が違うのです。

犬の口腔内はpH8.5〜9.0のアルカリ性で、弱酸性(pH6.5〜7.0)の人間とは逆。アルカリ性の環境では歯垢が固まって歯石になるのがとても速く、人間が約25日かかるところ、犬はわずか3日ほどと、約8倍のスピードと言われています。つまり「歯石になる前」に落とすには、最低でも数日に1回は磨きたい。うちはこの理屈で2日に1回を続けています。

歯磨き粉・グッズの注意点

一つ大事な注意点があります。人間用の歯磨き粉は犬に使ってはいけません。キシリトールなど犬に有害な成分が入っていることがあるためです。歯磨き粉を使うなら、必ず犬用のものを選んでください。

それから、指サックタイプのブラシは犬が飲み込むと腸閉塞の危険があるので、うちではブラシから目を離さないようにしています。

デンタルガムは「補助」と割り切る

噛むだけでケアできるデンタルガムも、うちでは取り入れています。選ぶときの目安にしているのが「VOHC」(米国の獣医口腔衛生協議会)の認定マーク。第三者の立場で効果を検証したガムにつくマークです。

ただし、ガムだけで歯磨きの代わりになるわけではない、という点は理解しておいたほうがよさそうです。よく噛む奥歯には効果が出ても、前歯にはほとんど効果が出ないという研究もあるそうです。あくまで歯磨きの「補助」として、うまく組み合わせるのがいいのだと思います。

我が家では歯磨きのあとのご褒美に、VOHC認定マークのついたデンタルガムを選んでいます。たとえばグリニーズはこのマークがついた製品のひとつです。

まとめ|なぜ私がここまで歯磨きにこだわるのか

最後に、私がここまで歯磨きを続ける理由を書かせてください。実はチョコはアジソン病(副腎不全)という持病があり、全身麻酔が体への負担になりやすい体質です。だからこそ「もう二度と、麻酔をかけて歯石取りをしなくて済むように」という気持ちで、毎回のケアを続けています。

愛犬の歯のケアは、あのポスターを見るまで、私にとってかなり後回しの話題でした。でも歯周病が心臓や腎臓にまで関わると知って、見方が変わりました。動物病院での歯石取りは費用も麻酔のハードルもありますが、事前検査でリスクを抑えながら根本からリセットできる方法です。そして何より大事なのは、そのあとの毎日のケア。人間用ワンタフトブラシでも、段階を踏めば嫌がる子でも続けられるようになります。

うちのチョコも、本格的に始めたのは2歳を過ぎてからでした。「もう遅いかも」と思っている方も、今日からの一歩で十分だと思います。まずは口のまわりを触ってご褒美、そこからで大丈夫です。


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